プロダンサー(Dリーガーやステージダンサー)になる要素や心がけ／U-GE【ダンサーインタビュー Vol.1】

U-GEの経歴について

幼少期よりブラックカルチャーに魅せられ、
10代の若さで伝説のダンスイベント「MAIN STREET」に出演するなど
ヒップホップ・ダンスシーンのカリスマ的存在であるU-GE。

所属するダンスチームは、
「Mo' Paradice」「 J.S.B.Underground」と名だたるチームで活動しており、
現在はEXPGで若手育成や社会貢献イベントでダンスを通じて
様々な方々と交流をするなど全国を飛び回っている。

そんなU-GEに現在のダンサーの悩みをぶつけてみました。
今回は、日本ダンスシーンの最前線で活躍していた経験や体験をもとに
「プロダンサーになるためには？」というお題に答えてもらいました。

プロダンサーになるためには？

― プロと呼ばれるダンサーになるためには、どんな要素が必要でしょうか？

ダンサーに限らないことかもしれませんが、
やはり鍛錬とそれらをアウトプットするための活動を絶やさないことだと思います。
そのあたりのセルフプロデュースが重要なのではないでしょうか。
一重にダンサーと言ってもいろいろなカルチャーともリンクする部分もあり、
多角的に活動の幅を広げつつ全てを繋げていけると強いと思います。
もちろん他に負けないスキルやセンスは第一かと思います。

― 近年YouTubeやSNSでダンスの動画が溢れていますが、Dリーガーやプロダンサーの真似をすることは良いことでしょうか？

全くもっていいことだと思います！
むしろ最初はみんな真似から入るのではないでしょうか。
最初からオリジナルでいける人は天才かもしれません。
いずれ続けていくうちにオリジナリティーという壁にぶち当たることになると思うので、
最初から自分のスタイルという部分を意識しながら取り組んでいければ最善ではあります。
細かい見せ方や音の取り方等、どんどん拘りたい部分が見えてくるようになってきます。
そのときに「自分が影響されている人はこうやっているから、自分はそれを基にこうやってみよう！」
みたいな思いつきの感覚で発展させていけるといいかもしれません。

プロダンサーになるための練習やモチベーションについて

― 様々な練習をおこなってきたと思うのですが、やはり基礎練習は必要でしょうか？

 人によって意見が分かれるかもしれませんが、自分の場合は絶対必要派です！

― 基礎練習について絶対必要派とのことですが、具体的にどのような方法がおすすめでしょうか？

やはり重要なのはアイソレーションやリズムじゃないでしょうか。
俗に言うアイソレは体のパーツを動かすための練習ですが、
自分の場合はリズムに対するアイソレが重要だと考えています。
特にヒップホップのスタイルを例にすると、
新旧いろいろなリズムのとり方が生まれてきます。
ここで、オールドスクールのリズム取りをマスターできていれば
大枠対応できると思っています。
もちろんそれが全てではないですし、
それらを基に新しいニュアンスのリズムダンスも登場してくるので、
その辺のニュアンスをキャッチする力が必要になりますが、
トレーニングを重ねたリズム感を身につけることで
新しいものに対してもコツを掴みやすくなるかと思います。
地道なリズムトレーニングが必要です！

― 練習の先にあるアウトプットのひとつにステージパフォーマンスがあると思うのですが、ステージでのモチベーションの上げ方はありますか？

これは千差万別かと。
やる気に満ち溢れている時は問題ないですよね。
そして、モチベが上がらない＝踊りたくない。が、シンプルな答えだと思います。
カマしてやりたい！と思っている時期にはなかなかそうはならないと思いますが、
もし頑張らなくてはいけない時にモチベが上がらないことがあったら・・・
頑張ってください！！！です！

最後にONLINEで頑張る皆さんへ一言

ここでは「プロダンサーになるためには？」を基にお答えさせていただきます。
プロと認められる人はやはり人並外れた努力をしていることは確かです。
徹底的に基礎を身に付けることやコンペディションで結果を出すこと。
いろいろな活動も含めてそこに行き着くために費やした努力の時間は
自分に戻ってくるものだと思っています。
また、自分の場合は近くでDリーガーをみさせてもらっていますが、
彼らはプロになってからも常々努力を続けています。
一言では伝え切れない部分がありますが、
向上してくためにもタフなマインドで取り組んでほしいと思います。
そして、人前で自分を試すことで他人からの反応を得られます。
緊張もしますが、その答えがいい反応であることを願います。
楽しみを見つけつつ、そこで頑張れればベストです！

■U-GE プロフィール
所属DANCE TEAM：「Mo' Paradice」「 J.S.B. Underground」 etc...
幼少期から黒人音楽が「魂に刺さる」という感覚を持つ完全なAfloholicとして育つ。
1990年代～2000年初頭まで開催されていた伝説のダンスイベントMAIN STREETに10代で出演。
ヒップホップ・ダンスシーンのカリスマ的存在となり、まさに全盛期であった時代の日本ヒップホップ・ダンスシーンを牽引してきたダンサーの一人である。